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AKB48の全シングルの歌詞を、1人の少女のストーリーに喩えてみた(7/10)

 このエントリは、次のエントリの続きです。
 AKB48のシングルの歌詞を、1人の少女のストーリーに喩えてみた(6/10)

シミュレーションをくり返す少女

 「彼」と「主語(主体・精神)」において結びついた彼女にとって、彼は自分自身も同然ですから、その「客体(肉体)」がほかの女の下にあることを許せるはずがありません。

 彼女が「略奪愛」を思いつく(「恋をすると人が変わる」=主語が「僕」になる)のはそのためなのですが、これもまた未遂に終わります。

 すでに出会って、次のステップへ進もうとさえしているのに、なぜだかタイトルが「出会いの過去形」になっているメジャー1st「会いたかった」や、同様の形で「抱きしめて欲しかった…」と過去形で歌うメジャー3rdの「軽蔑していた愛情」。

 これらと同様に、少女は「もし私が略奪愛をしたらどうだろう?」というシミュレーションをしているだけなのです。

「会いたかった」というタイトルの本当の意味

 突然ですが、「I wish I were a bird」という英語をご存知でしょうか。

 「もし私が鳥だったら、そらを自由に飛べたのに」という意味です。

 この時制がなぜ「Were(Was)」と過去形になっているかというと、「いまの自分」は「自分が鳥じゃないこと」を知っているからです。

 Q:将来の夢はなんですか?
 A:ウルトラマン
 
 小学校2年生へのアンケート(架空)

 というように、「愚かだったかつての自分」ならば、「どうにかすれば鳥になれるだろう」と思っていても不思議はない。

 だから「過去形」になるのですね。

 「もし自分があの日の愚かなままでいられたら…」という、これはシミュレーションの話をしているのです。

 ここでは「愚かな小学生のままの自分」と「現在のそうではない自分」が混ぜ合わされています。

 「会いたかった」もおなじで、ここで混ぜ合う「パラレルな2つの人生」とは「少女」と「彼」のこと。(「僕」という主語で2人が溶け合う)

 よって「会いたかった」を英訳すると、「I wish I Were a him」となるのです。
 
 
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 AKB48のシングルの歌詞を、1人の少女のストーリーに喩えてみた(8/10)