AKB48の全シングルの歌詞を、1人の少女のストーリーに喩えてみた(1/10)
タイトルのまんまです。
「AKB48の歌詞は、すべてある1人の少女の行動や心境が表現されたものであり、そこには一貫性があるのだ」と仮定して、そのつながりを見ていきます。
インディーズ1st「桜の花びらたち」
インディーズ、そしてAKB48のディスコグラフィー全体における始まりともなった「桜の花びらたち」は、少女同士の友情を歌ったものです。
喧嘩して 電話して 泣いたこと あったね
この部分を読むと、一見して、相手との関係はネガティブなものなのか? 恋愛の歌としての解釈もあるか?と思えます。
ですが続く、
桜の花びらたちが 咲く頃
どこかで希望の鐘が 鳴り響く
(中略)
目の前の大人の階段
一緒に登って 手を振ろう
の部分で、ポジティブな関係(希望の鐘)、友情の話(一緒に手を振ろう)なのだと分かります。
もし恋愛だとしたら、最後の「一緒に登って 手を振ろう」の部分が、一体なにに手を振るのかが分かりませんから。
これは「子供だったころの自分」や「母校」「進路が分かれる友達」に対して、ということでしょう。
インディーズ2nd「スカート、ひらり」
続くインディーズでの2ndシングル「スカート、ひらり」は、一転して恋愛の歌です。
ねえ 今すぐ 好きですと 言わせてください♪
とあることから分かります。
しかし告白までは行っていないのです。
女の子には
スカート、ひらり ひるがえし
走りたくなる時がある
とあり、実際に走っているわけではない。
あくまで「走りたくなる」だけなのです。
しかし続く、
スカート、ふわり ふくらませ
あなたを追いかけて走る
私たち 何かしなきゃ
もったいない年ごろよ
の部分は、「走る」が「実際に走った」と解釈することも可能ですが、「何かしなきゃもったいない」の部分から考えるに、「走り出さなかった場合の人生と、走った場合の人生、その2つを比べている」のであり、せいぜいが「走り出しの瞬間」ぐらいなのだと分かります。
よって、この曲は「恋に恋してる少女の物語」だと言えるでしょう。
1stシングルからの流れでみていくと、「中学校を卒業して友だちと別れ、ひとつ大人になった少女が、高校でかっこいい男子(先輩? 卒業してしまうから「追うべき」と思う?)を見つけて追いかけたくなった」といった感じでしょうか。
メジャー1st「会いたかった」
いよいよメジャーデビューに漕ぎ着けたAKBですが、その幕開けとなる曲も恋愛の歌になりました。
しかし、
好きならば 好きだと言おう
誤魔化さず 素直になろう
とあるように、まだ告白には到っていないのです。
誰よりも 大切だから
振られても 後悔しない
とあり、前作「スカート、ひらり」で走り出しの瞬間、ふと思い悩んでしまったという地点から、わずかに気持ちの進展がありました。
しかし、この少女の物語は、このまま順風満帆に進んでいくわけではありません。
このあと彼女は、いわゆる不純異性交遊の世界に足を踏み入れていくのです。