渋谷のギャルは萌えヲタをキモがってない
萌えヲタは自他ともに萌え豚と言われている。
それはキモいからとされる。
ではなぜキモいのかというと、女がキモがってるからだろう。
萌えヲタ・声ヲタは基本男だが、それを周囲の男が叩く。
そのとき彼ら自身の判断もあろうが、「女がキモがってるから俺たちもキモがる」というのもある。
たとえば「声豚には女性声優が迷惑してる」という話として。
■文化を引っ張るギャルのイメージ
声優は芸能人だが、一般人でいうとギャルだ。
ギャルは「東京カワイイTV」などで世界に日本文化を発信し、女たちのリーダーとなって総意をつくるとされてきた。
また女子のほうが早熟だから男子も従っていき、それで「ギャルがキモいと言ったから俺たちもキモいと言う」と。
だが断言するが、言われたことのあるやつなんてほとんどいない。
証拠を以下に挙げる。
■「萌え」をもっとも使ってたのはJK・JC
社団法人コンピュータエンターテイメント協会(CESA)は2006年4月24日、一般消費者を対象とした「2006年CESA一般生活者調査報告書」を発刊した。「萌え」の認知度・利用状況については、全国の3~79歳の1103人を対象とし、萌えに関する調査を行った[25]。CESAにおける萌え定義は「マンガ・アニメ・ゲームの登場人物(キャラクター)などに愛情を抱くこと」とされる。この定義で認知度を測ってみたところ男女性別平均の認知度は男性548人中66.4%、女性555人中65.6%であった。「よく知っていて自分でも使っている」と答えたのは男性の場合20~24歳の8.9%、女性の場合15~19歳の12.1%が最高であった。
若い女性は萌えが好き。
そりゃそうだろう。
だって萌えはかわいいし、若い子はかわいいものが大好きだ。
もちろんこれだけでは「ギャル」とは限らない。
■ランク王国の存在
ギャル(かつてはコギャル)が見る番組と言えば、長らく「ランク王国」(1995年~2018年)だった。
同番組ではつねに渋谷の女性たちの意見を参考につくっていたのだ。
そんな同番組ではずっと萌えのランキングをやっていた。
アニメのDVDやOVAのランキングまでやっていた。
■石原夏織は萌えヲタでギャル
声優で考えてもそうだ。
ギャルと言えば渋谷で、渋谷と言えばK-POPだが、最近人気のK-POPグループであるTWICEとBLACKPINKのうち、HIPHOPをやっていてオタクから縁遠そうなのがBLACKPINKだ。
その彼女らを好きな声優が石原夏織である。
だが同時に石原は「けいおん」も好きだ。
思っているよりオタクとギャルは近いことがわかるだろう。
■「俺妹」の桐乃はなぜ存在するか
こういう認識に立たないとわからないものがある。
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のリアリティだ。
あの作品はギャルの女子中学生が萌えヲタだったという話だが、一般的な認識では「そんなバカな」という設定だ。
だが以上のことからふつうにありえることがわかる。
それもそのはずで、「俺妹」をはじめとするラノベの最大手・電撃文庫と、ケータイ小説の最大手・魔法のiらんどはともにアスキーメディアワークスの運営だ。
石原夏織はある種、桐乃を生き写しにしたような人物なのだ。